photo credit ：Lara Laeverenz

Jerkcurbが魅惑的な新曲「Larchmont」を携えて帰ってきた。これは、絶賛された2019年のデビュー・アルバム『Air Con Eden』以来の新曲となる。 新曲のリリースに伴い、ロンドンのEartH Theatreで大規模なロンドン・ヘッドライン・ギグを発表し、チケット販売もスタートしている。

今作「Larchmont」では、ジェイコブ・リードことJerkcurbの特徴的なサウンドが、豊かな音楽性と印象的な感情的深みによって拡張され、膨れ上がるストリングスが彼の優しいヴォーカルを包み込む。彼は再び、きらめくノワールとミッドセンチュリーのロマンスの世界を見事に築き上げたが、「Larchmont」には、新たな誠実さと地に足が着いたものを感じる。詩的で半ベールに包まれた語り口は、彼が長らく音楽から離れていた激動の時代に触れている。 今作は、彼が自宅でレコーディングとプロデュースを行い、ディリップ・ハリス（キング・クルール、マウント・キンビー）がミックス、ヘバ・カドリー（ビョーク、ボン・アイヴァー＆イカ）がニューヨークでマスタリングを担当した。

Jerkcurb – Larchmont (Official Video)

この曲について、リードはこう語っている。

「子供の頃、毎年夏になるとラーチモントに住む家族を訪ねた。COVID19の大流行で眠れない夜を過ごしながら、『ラーチモント』を書いた。静寂と見当違いの豊かな時間の中で、新たな恐怖を感じていた。 日中は、ボサノヴァの曲を学び、穏やかで、どこか遠くの暑い太陽を疑似体験した。 しかし、夜になると、これらの幸せな和音は、ラーチモントとなる暗い形へとねじ曲がっていった。 歌詞は、恐怖と至福のサイクルに巻き込まれたカップルの対話を描いている。 ラーチモントは、私が子供時代の休暇を過ごした場所であり、未来の聖域を表しているのかもしれないし、夏の思い出への逃避を表しているのかもしれない。」

Jerkcurbの新曲の種は2020年初頭にまかれ、前年の秋にデビューアルバムをリリースしていた。 『Air Con Eden』は、10年近くにわたる緻密な世界観の構築の集大成だった。 リードが思い描いていた新しいプロジェクトは、それまでのリバーブ主体の、意図的にミステリアスな作品とは一線を画すものだった。 新曲集を書き上げた後、2022年の夏、ジャークカーブはイギリスの地方都市を巡る短期ツアーに乗り出した。 その後、リードの人生は一変した。バンドがバースで活動していた頃、リードの母親がロンドンから悪い知らせを持って訪ねてきた。 以前から体調不良に悩まされていた父親が、再び病気になったというのだ。 彼は4ヵ月後に亡くなったが、その時期は理解しがたい激しさだった。

リードが望んだのは、彼の悲しみに浸ること、その悲しみに可能な限り近づくことだった。 他のことはどうでもよかった。音楽を創作することは彼の優先事項から外れていたが、この時期の暗闇は思いがけない創作意欲を刺激した。 以前に書かれた曲は、新たな感情のレンズを通して新たに生まれ変わった。そして、 2023年にキング・クルールの全米ツアーをサポートするため、新曲のいくつかをライブで演奏し始めた。 その反応は心強いものだった。 過去数ヶ月の激動の中で、一貫性が生まれていたのだ。

リードのビジュアル、特に音楽に合わせて描かれる彼自身のアートワークは、常に彼のクリエイティブなアイデンティティの核となってきた。 画家であり音楽愛好家であった彼の父親は、常に彼のインスピレーションであり参照点であった。 「ラーチモント」のアートワークのために、パレットをピンクとブルーに限定した。キャンディ・フロスの夢のような合成的な色合いを想起させるが、同時に冷たく空虚な悲しみの感覚を作り出すためでもある。 この作品は、彼が30年以上借りていたカンバーウェルにある亡き父のアトリエで描かれた。 そのスペースは現在、リードと彼の長年の友人であり共同制作者でもあるアーティストでミュージシャンのジャック・マーシャルが引き継いでいる。

◆◆ Release Information ◆◆

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◆ Artist Biography

Jerkcurb｜ジャークカーブ

Jerkcurbとして知られるジェイコブ・リードは、イギリスのミュージシャン、アーティスト。2019年にデビューアルバム「Air Con Eden」をリリース。ソロ・アーティストとしての活動に加えて、度々King Kruleとのコラボレーションや、その兄のJack MarshallとのバンドHorseyのメンバーとしても知られ、アルバムアートワークも自身で手掛けるなど多彩な才能の持ち主。

Instagram : ＠jerkcurb